QLC SSDはTLC SSDを置き換えますか？QLC SSDはどのような役割を果たすのか？

 

さて、主な違いを整理しておきました。

 

1. 容量については、QLCはTLCよりも1つのICでより容量を増えるため、ウェハーやICがQLC技術で製造されれば、多くの容量制約を突破することができ、相対的にSSDがより大きな容量ストレージを提供することができます。
2. 耐久性については、QLCの平均消去/書き込み回数が500～1,000回程度であるのに対し、TLCは3,000回程度であり、両者に大きな差はあるものの、一般ユーザー（非映像クリエイター）には大きな影響はないです。

TLCおよび QLC SSDについて議論する際に、2つの主要な要素は間違いなく「容量」と「耐久性」です。まず明確にしておかなければならないのは、QLCはTLC SSDよりも大容量に発展する可能性があるため、QLC SSDの目的は、従来の機械式ハードディスク（HDD）を代わりに、1TBや2TBといった大容量SSDの普及を可能にすると同時に、TLC SSDを補強することではあります。

デスクトップPCの「SSDストレージソリューション」を例として：
まず理論的に、デスクトップPCの場合、いわゆる「SSDストレージソリューション」はシステムディスクとデータディスクの2つに分けられます。 一般的に言えば、システムディスクは事務用ソフトや編集ソフトを使用されるため、SSDの読み書き速度とTBW値（耐久性）を求められ、通常はPCIe M.2 SSDまたはいい速度性能の2.5インチSATA SSDを使用します。一方、データディスクは純粋にデータを保存するために使用され、容量は大きければ大きいほど良く、両者の目的は全く異なる2つの存在となります。



では、実際の製品仕様を見て、どのように理想的なストレージソリューションを割り当てるのか、T-FORCEの2製品「T-FORCE VULCAN Z QLC SSD」と「T-FORCE VULCAN Z SSD」を例に、まずは2モデルの仕様を見ていきましょう。



システムディスクの場合、ハードディスクは事務用ソフトや編集ソフトを使用されるため、読み書き速度やTBW値（値が大きいほど耐久性が高い）が重視されます。 VULCAN Z SSDはSLCキャッシュを搭載しており、通常使用時の読み書き性能の持続性が高いため、VULCAN Z SSDはVULCAN Z QLC SSDよりもシステムディスクに適しており、VULCAN Z QLC SSDはデータディスクに適しています。

通常、限られた予算でSSDを購入する場合、容量の部分ではTLC SSDよりもQLC SSDの方が手頃のため、Z QLC SSDの方がデータディスクとしての使用に適しています。そうしたらPCIeインターフェースで大容量のQLCを搭載したM.2 SSDを購入しよう、比較的安価で性能も良い、すべてのニーズが一度に満たされる、と考えるかもしれませんが、現在のプロセス技術では、高速読み書き（PCIeインターフェース）と大容量（QLCプロセス）を両立したSSDはなかなか存在せず、たとえこのようなスペックのSSDがあったとしても、この段階では、それが絶対「同じ容量のQLCはTLC SSDよりも安いに違いない」なものではありませんよ。





個人向けSSDと企業向けSSDでは、SSDの仕様自体に対するニーズが異なり、TLCとQLCの両方がユーザーのニーズに応じてそれぞれの「ストレージの役割」を果たすことになります。近い未来、QLCが大部分のTLCを代えるかもしれないが、理論的には、TLCの方がQLCよりもTBWの値が良く、耐久性の面でも性能が良いため、完全に置き換える可能性は低く、これが現在もSLC SSDが存在する理由です。NAND FLASHプロセスに関係なく、ユーザーはニーズに応じて選択することになり、QLC SSDとTLC SSDの二つの存在は「代替というより補強するため設計されたもの」でしょう。

今回の記事を通じて、QLC SSDとTLC SSDについてより深く理解していただければ幸いです。では、また今度。